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フィンランドから鎌倉へ。暮らし、旅、映画にまつわる日々のメモ

11. まっくらやみのヘルシンキ

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白夜のフィンランドは8月ごろからちょっとずつ落ち着き、
10月、11月…と、どんどん太陽が姿をあらわさなくなります。

 
さんざん秋のフィンランドはひどいという話を聞かされて
実際にヘルシンキで迎えた、2015年の秋。
ところが10月は、今年が初めてでない彼もびっくりするほど、お天気つづきで、たしかに日は短くなっていくものの、日本の秋とそう変わらない印象でした。
 
あやしくなっていったのは11月から。
4時すぎにはうすぐらくて、5時前にはまっくらになります。
朝もなかなか明るくなりません。
 
12月のいちばん日が短い冬至のころには、3時半ごろには、真っ暗でした…!
えっ…
 
そして、このまっくらやみのフィンランドで、
またひとつフィンランドらしいところを発見したのです。
 
それは、秋にヘルシンキの北東にある森に車でお出かけしたときのこと、
5時すぎでまっくらな車道にもかかわらず、
外灯があるのはごく限られた道のみで、あとは反射板だけだったのです。
 
かろうじて道はわかるけれど、ほんとうに真っ暗で、なにかが飛び出してきても見えない、そんな緊張感のある帰り道でした。
 
日本だったら、都市部でなくても、ある程度の交通量があるところなら、
外灯くらいはありそうなのに。
自然をできるだけ壊さない、むやみにあちこちにお金をかけない。
そんな、この国らしいスタンスが伝わってくるようでした。
 
それにしても、真っ暗だったなぁ。