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フィンランドから鎌倉へ。暮らし、旅、映画にまつわる日々のメモ

56. おふくろの味

だれかと一緒に暮らしていると、
ごはんは作ってる?どんな料理つくるの?
と聞かれることがよくあります。
 
そんなとき、家事のなかで料理だけは好きなので、 ごはんはいつも家で作るのですが、 ”どんな料理”をどう答えたらよいのか、いつも返事に困ってしまいます。
 
よく作るのは
唐揚げ
鶏肉のトマト煮込み
ラタトゥイユ
ニース風サラダ
にくじゃが
煮魚、焼き魚
ポテサラ
スパイスのカレー
キャロットラペ
しょうが焼き 
ポタージュ
 
エルブ・ド・プロヴァンスという南仏のハーブが大好きなので、 どんな料理にもハーブをたっぷり。 和食も、フレンチも、アジアンも、ごっちゃまぜにしていつも食卓にならんでます。どれもこれも、実家でよく親が作ってくれたものです。
 
だけど、フランスの家庭料理などと人にいうと、 たいてい反応にも困られるので、「和食とか」とあいまいに答えることが多いです。
 
それで、この間、ママに「うちの料理って何料理?」ときいてみたら、
びっくりするほどあっさり、
「うちのごはんよ。おふくろの味。」という返事がかえってきました。
 
お ふ く ろ の 味!
 
その一言で、ずっと引っかかっていたものが すとんと腑に落ちました。
 
お客さんがくるときも、 とりわけ、こじゃれたものは作らないし、 盛りつけをおしゃれにこだわったりもしません。
肩ひじはった料理は、つくる方も、もてなされる方も、ちょびっと疲れてしまうから。
 
インターネットでレシピを調べたり、
料理本を見るのもたのしいけれど、
やっぱりたどりつくのは、いちばんホッと落ち着くのは、いつもの味。
こどものころから食べてきた、わたしにとっておいしいお家のごはん。
 
おふくろの味を、もっともっと、おいしく作れるようになりたいな。
なんて、食欲が高まる秋の深まりはじめた季節に思うのでした。