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フィンランドから鎌倉へ。暮らし、旅、映画にまつわる日々のメモ

17. ベルリンでひとりで考えたこと

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2015年11月。
ベルリンの街をひとりで歩いていたとき、
こころのなかに、煮え切らないもやもやのようなものが
いっぱい湧いてきました。
 
むきだしの街、ベルリン。
街のあちこちには落書きがあるし、
廃墟の一歩手前のような建物に、ギャラリーやお店が入っていたり。
個性的なアートギャラリーやカフェ、雑貨屋さんもたくさんあるけれど、
自由、という言葉よりも、雑多、の方がしっくりくる。

  
バウハウス資料館はじめ、おもしろいアートスポットもたくさんあります!
知れば知るほど、くせになりそうな、奥の深さも。
 
ただ、ヨーロッパの、あの大国ドイツの首都…とイメージしていると、
どことなく寂しさが漂う雑然とした街の姿に、すこし複雑なきもちになりました。
 
一生忘れるもんかと思ったのが、カイザー・ヴィルヘルム教会。
青いステンドガラスが印象的な、プロテスタントの教会です。
 
戦争で大きな損傷を受けたものの、いまでは修復されて、コンサートなどに使われています。
終戦後の当時の様子と、いまの建物の様子を、写真で展示していて
戦争の悲惨さをわたしたち後世に伝えてくれています。
とても美しくて、悲しいきもちでいっぱいになりました。
 
このカイザー・ヴィルヘルム教会をはじめ、ベルリンの壁や、そのほかにも、
ベルリンには、街のあちこちに戦争の跡がのこされています。
この街の子どもたちは、嫌でも、戦争や歴史について考えさせられるだろうし、そのうえで、自分たちの生き方と向き合っていくのだろうと思います。
 
同じ首都として、東京とベルリンの現状のあまりのちがいに、いまの東京をどう受け止めたらいいのか、すこしばかり、考え込んでしまいました。
 
今回3度めのドイツ旅行。ベルリンは8年ぶり。
それでもなにか、もっと奥をのぞいてみたくなるような、魅力のある街でした。次に来たときは、じぶんがまたなにを感じるのか、楽しみです。
 

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